幼児は歯石がつきやすい?原因と正しい取り方について解説

「仕上げ磨きをしているはずなのに、どうして歯石ができるんだろう?」
「子どもの歯石、放っておいても大丈夫?」
このような疑問はありませんか?
実は、大人だけでなく幼児の歯にも歯石はつくことがあり、むしろ大人よりつきやすい場合もあります。
そこで本記事では、幼児の歯石がつきやすい原因、放置するリスク、歯石取りの方法を解説します。
そもそも歯石って?
歯石とは、お口の中に残った食べカスや細菌の塊である「歯垢(プラーク)」が、唾液に含まれるカルシウムなどのミネラル成分と結びついて石のように硬くなったものです。
歯垢は、白くネバネバした汚れで、歯ブラシで落とせる状態にあります。しかし、この歯垢が除去されないまま数日から2週間ほど経過すると、石灰化して硬い歯石へと変化します。歯石になってしまうと歯磨きだけでは取り除くことが困難です。
歯石は、「下の前歯の裏側」や「上の奥歯の外側」にできやすい傾向があります。また、歯ブラシが届きにくい「歯と歯の間」や「歯と歯ぐきの境目」も、歯垢が残りやすく歯石ができやすい箇所といえるでしょう。
歯石そのものが虫歯や歯周病を引き起こすわけではありませんが、歯石の表面はザラザラしているため、歯垢が付着しやすい状態です。歯垢には細菌が含まれており、中には毒素を出すものも。歯ぐきに炎症を引き起こしたり、歯周病を進行させたりする主な原因となります。
幼児は歯石がつきやすい?
「子どもの歯にも歯石ってつくの?」と疑問に思う保護者の方も多いのではないでしょうか。幼児は大人と比べて歯石がつきやすい傾向にあります。どのような原因があるのか見ていきましょう。
歯磨き不足
幼児は自分で歯の隅々まできれいに磨くことが難しいです。歯磨きを嫌がるお子様も多く、十分な時間をかけて丁寧に磨けないこともあります。小学校高学年くらいまでは、お子様自身の歯磨きに加え、保護者の方がヘッドの小さい歯ブラシで仕上げ磨きを丁寧に行いましょう。
歯並びの影響

乳歯列は、成長に伴って歯と歯の間に隙間ができたり、永久歯への生え変わりで歯並びが変化したりします。このような変化の時期には、歯ブラシが届きにくい場所ができやすく、磨き残しが増える傾向にあります。特に、歯がデコボコしていたり、重なり合っていたりする部分は、歯ブラシの毛先が届きにくいためプラークが残りやすく、歯石ができやすい箇所と言えるでしょう。
甘いものの摂取
お菓子やジュースなど、糖分を多く含む食べ物や飲み物は、歯垢の中にいる細菌にとって栄養源です。お菓子やジュースなど、糖分の多いものを好んで食べる機会が多い幼児期は、歯垢が形成されやすい環境にあります。
唾液の性質
唾液にはお口の中を洗い流したり、酸を中和したりする働きがありますが、唾液の分泌量が少なかったり、サラサラではなくネバネバした唾液だったりすると、歯垢が付きやすくなります。また、唾液の性質がアルカリ性に傾いている場合も、唾液中のリン酸カルシウムが沈殿しやすく、歯石が形成されやすい傾向にあると言われています。
幼児の歯石を放置するリスク
子どもの歯にできた歯石をそのままにしておくと、お口の中に様々な影響が出てくることがあります。
その一つが虫歯や歯肉炎のリスクが高まることです。歯石の表面はザラザラしているため、歯垢が付きやすく、細菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。
これらの細菌が作り出す酸は、歯の表面を溶かして虫歯の原因に。また、細菌が出す毒素によって歯ぐきに炎症が起こり、歯肉炎を引き起こすこともあります。
特に乳歯の時期の虫歯は注意が必要です。乳歯は永久歯が正しい位置に生えるためのスペースを確保したり、顎の正常な発育を促したりする大切な役割があります。
乳歯が虫歯になると、その下で準備している永久歯の質が悪くなったり、生えてくる位置に影響が出たりして、将来の歯並びが乱れる原因となることもあるのです。
また、歯垢の中に存在する細菌の中には、食べ物のカスなどを分解する際にガスを発生させるものもあり、口臭の原因となっている場合もあります。
幼児の歯石取りの方法

幼児の歯石取りは、必ず歯科医院で行いましょう。歯石は、一度歯にこびりついてしまうと、毎日の歯磨きで取り除くことはできません。
市販の器具などで無理に取ろうとすると、歯や歯ぐきを傷つけてしまう危険性があります。取り残しがあると、そこからさらに歯石がつきやすくなることもあります。また、痛みで子どもが歯医者嫌いになる可能性も。
毎日の歯磨きを丁寧に行い、歯垢をしっかりと落とすことが、歯石予防の基本です。歯石の付きやすさには個人差がありますが、一般的には3~6か月に1回のペースで歯石取りを受けることをおすすめします。
また、歯並びがデコボコしていたり、八重歯や受け口、出っ歯などがあったりすると、歯ブラシが届きにくい場所ができてしまい、歯石のリスクも高まります。
お子様の歯並びに気になる点がある場合、歯石予防という観点からも小児矯正を検討するのもおすすめです。歯並びを整えることで、毎日の歯磨きがしやすくなり、結果として虫歯や歯石の予防につながります。
まとめ
幼児期は、歯磨き不足や歯並びの変化、食生活などから歯石がつきやすい時期と言えます。
歯石を放置すると虫歯や歯肉炎のリスクが高まり、将来の永久歯の歯並びにも影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
ついてしまった歯石は、歯磨きでは取ることができません。無理に自分で取ろうとせず、3〜6か月に1回のペースで歯科医院を受診し、歯石取りやクリーニングを受けることをおすすめします。
お子様の大切な歯を守るためにも、正しい知識を持って日々のケアに取り組んでいきましょう。
