Mouth and body
お口とつながる身体のこと

身体の一部である歯は、お口の中はもちろん、全身疾患とも密接な関連があります。そこで重要視されているのが全身疾患まで考慮した歯科治療という考え方です。
当院では、問診時に糖尿病や高血圧などの全身疾患についてもお聞きしながら、患者さんの状態を把握に努めています。こちらのページでは、全身疾患と歯科治療の関係についてご説明します。
Declaration
お医者さんにかかられている場合は事前に申告を

全身疾患をお持ちの方は、歯科診療を受ける際に必ず事前にお伝えください。また、麻酔を使うと血圧が20~30mmHgも上昇することがあるので注意が必要です。
当院では麻酔専門医と連係しながら、より安全な治療を心がけています。特に下記のような持病をお持ちの方は、歯科治療によってさまざまなトラブルが起きる危険性があります。必ずお薬手帳やお持ちいただき、現在通院中の病院の連絡先もお伝えください。
- 高血圧症の方
- 出血が止まらなくなり、血管を破壊して脳内出血を起こす危険性があります。
- 糖尿病の方
- 糖尿低血糖昏睡(血糖値が下がって意識を失うこと)が起きる可能性があります。
- 骨粗しょう症の方
- 薬の組み合わせによって副作用が起きる可能性があります。
Systemic disease
歯科治療に関連のある全身疾患
当院では治療を行う前に必ず持病をお持ちではないか、現在病気にかかっていないかなどをお聞きしています。
高血圧や糖尿病、骨粗しょう症などの全身疾患をお持ちの場合、さまざまなトラブルや副作用が発生する可能性があるからです。
特に次のような持病をお持ちの方は、必ず問診時にご相談ください。

高血圧
WHO(世界保健機構)では、血管収縮期の血圧が140mmHg以上、拡張血圧が90mmHgの状態を高血圧症と呼んでいます。原因ははっきりとはわかっていませんが、高血圧症が慢性化すると動脈硬化を招き、狭心症や心筋梗塞、また脳卒中などの発作を起こす恐れもあります。
また、高血圧は自覚症状がないまま進行してしまうので、定期的に血圧を測っていないと気づかないということも多い病気です。
歯科治療で注意すべきこと
高血圧症の方は、「出血が止まらなくなり、血管を破壊して脳内出血を起こす危険性があります。
高血圧症の方が歯科治療を受けるときに気をつけること
- 降圧剤を服用している場合は、必ず治療前に伝えましょう。
- 治療前には血圧を測定しましょう。
- 治療前後すぐに起き上がったり、急な動作したりしないようにしましょう。
- 痛みにより血圧が上昇することもあるので、必要に応じて鎮痛剤・麻酔などを利用しましょう。

心筋梗塞
心臓の筋肉(心筋)に酸素や栄養を供給している冠動脈血管に動脈硬化などが発生し、血液が心筋まで運ばれなくなった状態を「心筋梗塞」といいます。また、壊死はしていないものの血管が細くなり、酸素や栄養が行き届かないようになっている状態を「狭心症」といいます。
歯科治療で注意すべきこと
心筋梗塞や狭心症をお持ちの患者さんの場合、血栓ができないように抗凝固薬を使用されているケースがあり、抜歯など出血がともなう治療を行う場合には注意が必要です。場合によっては主治医と相談しながら薬の量を変更したり、止血が必要になったりすることもありますので必ずご事前にお伝えください。
高血圧症の方が歯科治療を受けるときに気をつけること
- 心筋梗塞発症後3ヵ月以内は、歯科診療を控えましょう。
- 心筋梗塞発症後6ヵ月以内は、出血に伴う外科処置は控えましょう。

糖尿病
血液中のブドウ糖を表す数値が「血糖値」で、その血糖値が高くなってしまう病気が糖尿病です。糖尿病の原因は、血液中のブドウ糖を身体の細胞に運んだりグリコーゲンにかえて蓄えたりする作用を持つインスリンの不足。
インスリンは体内で唯一血糖値を下げる働きを持っているので、その作用が低下して高血糖値(300mg/dl以上)が持続すると、動脈硬化などを引き起こす危険性があります。
歯科治療で注意すべきこと
糖尿病の方は、「感染症にかかりやすい」「傷が治りにくい」「ストレスによって血糖値が変化しやすい」といった特徴があります。歯科治療による小さな刺激でもストレスを感じ、血糖値が大きく変化し、昏睡状態になることもあります。歯科治療で使う麻酔の中には、血糖値を上昇させる作用もあるので、必ず治療前に確認しましょう。
高血圧症の方が歯科治療を受けるときに気をつけること
- 食事直前、糖尿病治療薬の服用直後など、血糖値が変化しやすいタイミングの治療は避けましょう。
- 麻酔を使う場合は、血糖値上昇する可能性があるので予め確認しておきましょう。
- 感染症から身を守るため、必要に応じて抗菌薬などの投与を行いましょう。

骨粗しょう症
骨粗しょう症は骨密度が低下する病気で、手首や股関節などを骨折しやすくなるといった問題があります。日本では、閉経後の女性に多く見られる病気です。
歯科治療で注意すべきこと
骨粗しょう症の治療では、骨が弱くならないようにビスフォースボネート剤(BP剤)というお薬を使う場合があります。しかしこのBP剤を服用すると、抜歯などの歯科治療を行うと顎の骨が死んでしまう「顎骨壊死」という副作用が出る可能性が報告されています。
ただ、すべての歯科治療で必ず問題が発生するわけではなく、稀に起こることがある程度です。虫歯などの一般歯科治療なら問題はありません。また、そのほかの薬剤(副甲状腺ホルモン注射薬・ビタミンD製剤・ビタミンK製剤・エルシトニン薬など)を服用しているは問題ありませんので、安心して治療を受けていただけます。
高血圧症の方が歯科治療を受けるときに気をつけること
- ビスフォースボネート剤を服用している場合は、抜歯などの歯科治療を控えましょう。
- 薬を服用中の場合は、必ず主治医や歯科医師に相談しましょう。
おくすり手帳をご持参ください

歯科治療で使用する麻酔薬や痛み止めのお薬は、体の様々な部分に影響を及ぼします。普段服用されているお薬との相互作用により、思わぬトラブルを引き起こす可能性があるのです。
そこで、当院にお越しの際は必ず「おくすり手帳」を持参してください。おくすり手帳には、処方された薬の名前や用量、服用期間などが記載されています。これを確認することで、患者様の全身状態を考慮した治療法を選択できます。
なお、マイナンバーカードをお持ちの方は、マイナポータルというご自分専用のサイトを通して過去の投薬情報を参照することができますので、おくすり手帳が不要になります。
