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精密治療

ブログ/歯にまつわる話

入れ歯を入れると痛い!保険診療と自費診療の入れ歯に違いはある?

「入れ歯を入れると歯ぐきが痛い」「すぐに外れてしまう」このようなお悩みはありませんか?

あわない入れ歯を使い続けていると、歯や歯ぐきを傷つけたり、ストレスを感じたりするだけでなく、集中力の低下を招いたりすることがあります。ここでは入れ歯の悩みや保険診療と自費診療の入れ歯の違いについてご紹介します。

 

入れ歯でこのようなお悩みはありますか?

入れ歯が合わないと以下のようなトラブルを生じることがあります。

 

歯や歯ぐきが痛む

入れ歯を使いはじめると、痛みを感じることがあります。入れ歯による痛みは、食べ物を噛んだ際、歯ぐきに当たって生じることが多いです。そのため、お口の中に傷ができたり口内炎になったりすることも少なくありません。入れ歯を使うと痛みを感じるのは、以下の原因が考えられます。

・入れ歯の床の形態が適切でない

・人工歯のかみ合わせがあっていない

入れ歯のベースとなる部分の「床(しょう)」は、歯ぐきにぴったり合うように作られています。しかし、唇や舌、頬の粘膜がお口の中で自由に動けるように余裕を持たせておく必要があります。そのため、歯ぐきにぴったり合った入れ歯でもお口の中の動きが制限されてしまうと、痛みを生じてしまうことがあります。また、人工歯のかみ合せが合っていないと、物を噛むときに痛みを生じたり、歯ぐきが傷ついてしまったりすることもあります。痛みのない入れ歯を作るためには、かみ合わせやお口の中の型取りを精密に行い、ご自分にあったかみ合わせを作ることがポイントになります。

 

入れ歯がすぐに外れてしまう

入れ歯で起きるトラブルの一つに、入れ歯がすぐに外れてしまうことが挙げられます。入れ歯が外れてしまうと食事が不便になるほかに、しゃべりづらくなるなど、さまざまな問題が生じ、ストレスを感じやすいです。入れ歯がすぐに外れてしまうのは、痛みと同様に以下の原因が考えられます。

・入れ歯の床の形態が適切でない

・人工歯のかみ合わせが合っていない

歯ぐきに対して入れ歯の面積が大きいと、舌や唇、頬の粘膜に当たり入れ歯が動いて外れてしまうことがあります。反対に、入れ歯の面積が小さいと歯ぐきにぴったり吸着しないため、外れやすくなります。また、人工歯のかみ合せのバランスも大切です。強く当たる箇所があると、てこの原理で入れ歯が外れてしまうこともあります。外れにくい入れ歯を作るためには、型取りを精密に行い、かみ合わせのバランスを考慮して作製することがポイントになります。

 

しゃべりづらい

合わない入れ歯は、サ行・タ行・ラ行などの発音が困難になることがあります。入れ歯を入れるとしゃべりづらくなるのは以下の原因が考えられます。

・入れ歯に慣れていない

・床が厚い

・人工歯のかみ合わせが高い

入れ歯は慣れるまでに1週間程度と時間がかかります。また、人工歯のかみ合わせが高かったり入れ歯の床が厚かったりすると、発音する際に空気が漏れてしゃべりづらくなることがあります。しゃべりづらい場合は、発音訓練や入れ歯の調整で改善していきます。

 

入れ歯の異物感で吐き気がする

入れ歯を入れると、吐き気がするという方は少なくありません。入れ歯を入れると吐き気がするのは、以下の原因が考えられます。

・入れ歯が大きすぎる

・床の奥行きが長い

吐き気がするのは、床がのどに近い部分や舌の付け根に当たって刺激されているためです。吐き気がする場合は、入れ歯の長さや厚さの調整を行うことで改善が見込めます。

 

入れ歯が臭う

入れ歯は長い間使用すると臭いがするようになることがあります。入れ歯が臭うのは、以下の原因が考えられます。

・入れ歯に傷がつき、そこに細菌が繁殖している

特に入れ歯の材質にプラスチックを使用している場合は、臭いがつきやすいです。なぜなら、プラスチックは傷がつきやすく細菌が繁殖しやすいことに加えて、吸水性があり、臭いや着色も一緒についてしまうためです。入れ歯のお手入れを丁寧に行い、清潔に保つことが大切になります。しかし、清潔な入れ歯を使用しても臭いがする場合は、口臭が発生している可能性も考えられます。口臭の原因は歯周病・虫歯・食べかすが残っている・舌の汚れなどがあります。日頃から入れ歯のお手入れと丁寧な歯磨きを心がけましょう。

 

保険診療の入れ歯について

保険診療の入れ歯は、使用できる素材がプラスチックのみであることに加えて、人工歯の色調や形態が制限されます。また、部分入れ歯の場合、固定するための「クラスプ」と呼ばれるバネがついていますが、保険診療の入れ歯はクラスプが金属製となっています。

 

保険診療の入れ歯のメリット

・保険適用になるため、経済的負担が少ない

・完成までの工程が少ないため、治療期間が比較的短い

・プラスチックでできているため、調整や修理がしやすい

 

保険診療の入れ歯のデメリット

・プラスチックでできているため、変色や変形しやすい

・床が厚くなり、装着感が悪い

・部分入れ歯の場合、クラスプが金属になるため見た目に影響を与える

・熱伝導率が劣るため、食事のおいしさを感じにくい

 

自費診療の入れ歯について

自費診療の入れ歯と保険診療の入れ歯の大きな違いは、素材にあります。たとえば、部分入れ歯の場合、バネの金属をナイロン樹脂に置き換えることが可能です。これは歯ぐきと同じような色をしているため、目立ちにくくなります。また総入れ歯の場合は、床を薄い金属に置き換えることが可能で、装着感が向上します。このように自費診療の入れ歯は、使用できる素材に制限がないため、選択肢が大幅に広がります。

 

自費診療の入れ歯のメリット

・入れ歯の違和感や不快感を軽減できる

・熱伝導率に優れているため、食事がおいしく感じられる

・バネが歯ぐきと同じ色をしているため、目立ちにくい

・天然歯のように自然な見た目に仕上がる

・強度があり耐久性に優れているため、変形や変色しにくい

 

自費診療の入れ歯のデメリット

・保険適用されないため、費用が高額になる

・完成までの工程が多いため、治療期間が長くなる

・破損した場合、素材によって修理が難しい場合がある

 

まとめ

入れ歯を入れると痛い、すぐ外れてしまう、しゃべりにくいなどの症状があるときは、調整することで改善が見込めるため、我慢せずに歯科医院に相談しましょう。また、入れ歯の悩みを解決するために、新たに作り直すのも一つの手です。入れ歯には、自費診療のものと保険診療のものがあります。それぞれのメリットとデメリットを理解したうえで、入れ歯を作ることが大切です。