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歯科コラム

60歳を過ぎてからインプラント治療はできる?メリット・デメリットについて

老後は好きな場所に旅行をして、美味しいものを食べて、生き生きと過ごしたいと考えている方も多いでしょう。近年では、理想の老後を過ごせるように、インプラント治療を受ける方もいらっしゃいます。しかし、「60歳以上でもインプラント治療はできるの?」「体への負担が気になる」という方も少なくないでしょう。この記事では、60歳を過ぎてからインプラント治療を受けるメリット・デメリットを解説します。

 

60歳を過ぎてインプラント?そのメリットは?

60歳を過ぎてからインプラント治療するメリットは、以下の4つです。

 

免疫機能・身体機能を維持できる

インプラントのメリットに、自分の歯のように噛めることが挙げられます。食べ物を噛むことは、私たちが生きていくうえで大切な動作。肉・魚・野菜などさまざまな食べ物を細かくすりつぶして消化・吸収することは、さまざまな栄養素を体内に取り込み、体の免疫機能を維持するためにも必要です。

また、身体機能にも大きく関係があります。たとえば、噛む機能を維持している人は、噛む機能が低下している人に比べて転倒リスクが低くなると言われています。

 

認知症のリスクを軽減できる

平成22年の厚生労働省が行なった調査では、歯が全くない人は20本以上ある人に比べて、認知症になるリスクが1.9倍高くなるという結果が出ました。

このように、歯の本数や噛む動作は認知症に深く関わりがあることがわかります。入れ歯やブリッジと比較すると、インプラントは自分の歯のように噛めるため、認知症リスクを軽減できる可能性があります。

 

おしゃべりを楽しめる

歯を失ったままにすると、発音の際空気が漏れやすいため、タ行やサ行が発音しにくくなります。また、入れ歯の場合、入れ歯と歯ぐきの間にすき間があいたりズレたりするため、スムーズに発音できないこともあります。

インプラントは、骨の中でしっかり固定されているためズレたり外れたりすることはありません。また、見た目も自然で、口を大きく開けても周囲の人に気づかれにくいです。歯があった頃のように、大きな口を開けて笑ったり、おしゃべりを楽しんだりできます。

 

若々しさを保てる

歯を失ったままにすると、たるみやシワ、頬がこけるなどの影響で老けた印象になります。インプラントはしっかり噛んで食事ができるので、表情筋が衰えにくく若々しさを保つことができます。また、部分入れ歯のようにバネがなく、まるで歯が生えているかのように見た目が自然であることも、若々しさを保つ秘訣になります。

 

60歳を過ぎてインプラント?デメリットはある?

60歳を過ぎてインプラントにするデメリットは、以下のようなことが挙げられます。

 

感染症を起こしやすい

インプラントは、歯ぐきを切って骨の中に人工歯根を埋める手術が必要になります。そのため、高齢の方は免疫力の低下により、細菌感染を起こしやすくなります。

 

インプラントと骨が結合しにくい

インプラントを埋め込んだあとは、インプラントと骨がしっかりと結合するまで待ちます。免疫力が低下している方は、傷口の治りが遅くなったりインプラントと骨がしっかり結合しなかったりする可能性があります。また、閉経後の女性に多い骨粗しょう症の場合、インプラントと骨が結合しない可能性があり、ビスホスホネート製剤を服用している方はインプラント治療が行えないため、注意が必要です。

 

体力がないと手術を受けられない

高齢で体力がない方は、手術を受けられない可能性があります。なぜなら、手術後は満足に食事を摂取することが難しく、免疫力の低下につながるためです。また、インプラントは歯が入るまでに何度も通院しなければなりません。通院できる健康状態でなければインプラントは難しいと言えるでしょう。

 

老後のインプラント治療で注意しなければいけないこと

インプラントは、全ての方が受けられる治療ではありません。ここでは、インプラント治療で注意しなければならないことについて紹介します。

 

毎日のケアを欠かさない

インプラントは入れたら終わりの治療ではありません。長く使うためにもご自宅でのケアと、歯科医院でのケアは大切です。ケアを怠るとインプラント周辺の歯ぐきが炎症を起こすインプラント周囲粘膜炎になります。症状がインプラントを支えている骨まで進行するとインプラント周囲炎になり、最悪のケースではインプラントが脱落することも。毎日のケアは欠かさずに行い、最低でも半年に1回は歯科医院の定期検診を受けましょう。

 

あごの骨が少ない場合対応できる歯科医院が限られる

60歳以上の方や歯周病になっている方は、歯を支えている骨の量が減少していることがあります。インプラントを埋める場所に骨がないと、骨を造る治療が必要になります。この治療は専門的な技術が必要になるため、治療できる歯科医院が限られます。そのため、インプラント治療を受ける際は、専門性の高い歯科医院を選んだ方が良いでしょう。

 

持病があると治療へのリスクが高まる

高齢になると持病を抱えている方も少なくありません。インプラントは手術を必要とするため、持病があると治療へのリスクが高まります。特に、以下の疾患がある方はかかりつけ医との連携が必要です。

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 心疾患
  • 骨粗しょう症

歯科医院によっては持病があるとインプラント治療を受けられないところもあります。

 

まとめ

インプラントは自然な見た目で、自分の歯のように噛めることから、老後も若々しく過ごしたい方にとっておすすめの治療方法です。しかし、インプラントはメリットだけでなく、デメリットもあるためよく理解してから受けるようにしましょう。

当院では、歯と体の健康を守るために、患者様一人ひとりに合わせたインプラント治療を提供しています。インプラントに関する疑問や不安、悩みなどがあればお気軽にご相談ください。