コロナ対策のもとで、子供達を支えるために 歯医者さんで出来る事
新型コロナウィルス感染症対策で、不要不急の外出を避けるよう呼びかけられていますが、小さなお子さんをお持ちのお家では情報が中々限られているため、迷われることが多いのではないでしょうか。
小児は、成人と比べて限られた情報しかありませんが、一般には成人より軽症の事が多いとの複数の報告があります。
症状は一般的な風邪症状(発熱、乾いた咳、だるさ)とほぼ同じ。鼻水や鼻づまりは比較的少ない傾向です。
血液検査でも明らかな特徴はありません。
ほとんどが1~2週間で改善し、重症化したという報告は稀ですが、成人同様感染一週間後から症状が重くなる可能性も指摘されています。
そして、感染を疑う基準として、厚生省から「37.5度以上 4日」と言う受診基準がありますが、小児の風邪の多くが当てはまります。
この受診基準は成人や高齢者では適切でも。小児では実際的ではないと日本小児科学会も声明を出しております。
軽い症状であれば自宅で経過観察が良いでしょう。
一方で速やかな受診が必要な場合もあります。
「37.5度以上 4日」を満たさないと病院受診は控えてと言う一律の判断ではなく、お子さんの全身状態を観察することが大事です。
そして、歯医者さんからお伝えする事は「お口の中をいつも以上に清潔に」です。
なぜならば、https://www.dent-kng.or.jp/colum/basic/608/
こちらでもは、研究結果としてこのように記載されています。
歯みがきや口腔ケアをおろそかにしていると、むし歯や歯周病の原因となる菌が増殖してプラーク(歯垢)となることはよく知られています。
このプラークには、気管支炎や肺炎などの発症や重症化にかかわる肺炎球菌やインフルエンザ菌のほか、重篤な感染症の原因となる黄色ブドウ球菌、緑膿菌、セラチア菌などの細菌も含まれているとみられます。
これらの細菌はプロテアーゼと呼ばれる酵素を出し、ウイルスが気道の粘膜から細胞に侵入しやすくする特性をもっています。
つまり、お口のなかが不潔な状態を放置しておくとプロテアーゼの量が増え、インフルエンザの発症や重症化を招きやすくなるというわけです。
コロナもインフルエンザと同様にウィルスなので同じことが言えます。
今は自粛ムードが高まっておりますが、ご自身の身を守るためにも歯医者さんで(感染対策をきちんととっている)プロに適切なケアをしてもらうことも大事な事ではありますね。
それと、予防接種や慢性疾患を治療中で定期受診される方にもいえますが、定期受診は大切です。
いっぽうで、病状が安定していれば主治医と相談して処方箋や物品を調整し、受診間隔を延ばしたり、家族だけの受診が可能なこともあります。歯医者さんでも同様なため、各医療機関にご相談ください。
以上 日本小児科学会・米国小児科学会の声明をベースにして記載しております。