歯が黄ばむ理由は何?ホワイトニングするメリット・デメリットについて
歯の黄ばみが気になる方の中には「ホワイトニング」を検討している方もいるでしょう。しかし、ホワイトニングは天然歯を白くするもので、差し歯などの人工歯は白くできません。そのため、歯の黄ばみの対処法は人によって異なります。そこでこの記事では、歯が黄ばむ理由や対処法、ホワイトニングのメリット・デメリットについてご紹介します。
■歯が黄ばむ理由は何?
歯が黄ばむ理由は、大きく分けて3つあります。
歯の内部の黄ばみ
歯はエナメル質・象牙質・セメント質からできています。歯ぐきから上は、エナメル質が歯の表面を覆っており、その内部に象牙質があります。エナメル質は半透明で、象牙質の色は黃~茶の色をしているため、象牙質の色が濃い方は歯が黄ばんで見えやすいのです。エナメル質の厚さや象牙質の色は一人ひとり異なるため、生まれつき歯の白い人もいれば黄色い人もいます。ただ、神経を取った歯や、永久歯が生え変わるまでの子どもがテトラサイクリン系の抗生物質を服用すると歯が黄色く変色することも。また、加齢によって象牙質の色が濃くなったりエナメル質が摩耗したりすることで、象牙質の色が目立ち、黄ばんで見えることがあります。
歯の表面の汚れによる黄ばみ
歯の表面に汚れが付着することで黄ばむこともあります。以下のようなものは、歯の表面に着色しやすいです。
・お茶、紅茶、ワインなどポリフェノールが含まれている飲み物
・カレーやミートソースなど色の濃い食べ物
・タバコのヤニ
詰め物・被せ物の変色
詰め物や被せ物の経年劣化によって変色することがあります。特に保険診療で用いられるプラスチック系の詰め物や被せ物は、飲食物の色素を吸収するため、変色しやすいです。また、金属を使用した被せ物は、金属が溶け出して歯や歯ぐきが黒ずんでしまうことがあります。
原因によって対処法は違う?
歯が黄ばむ原因によって対処法は異なります。ここでは、それぞれの原因に対しての対処法についてご紹介します。
歯の内部の黄ばみの場合
歯の内側の象牙質の色による黄ばみは、歯磨きなどでは白くできません。歯の内部の黄ばみは、専用の薬剤を使用して歯を白くするホワイトニングにより改善します。ホワイトニングには、歯科医院で行うオフィスホワイトニング、自宅でできるホームホワイトニング、神経を取った歯に行うウォーキングブリーチがあります。
歯の表面の汚れによる黄ばみの場合
歯の表面の汚れは、歯科医院のクリーニングで除去できます。歯科医院のクリーニングには、超音波スケーラーによる歯垢や歯石の除去、PMTC(歯面研磨)、パウダークリーニングなどがあります。中でもパウダークリーニングは、1回の施術で歯本来の白さを取り戻せます。また、日々のケアにホワイトニング用歯磨き粉を取り入れると、着色がつきにくくなります。
詰め物・被せ物の変色の場合
詰め物や被せ物の変色は、クリーニングやホワイトニングでは白くできません。古い詰め物や被せ物を外して、新しくやり変える必要があります。
ホワイトニングのメリット・デメリットとは?
本来の歯の色よりも白くしたい場合は、ホワイトニングがおすすめです。歯科医院で行なっているホワイトニングには、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングがあります。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングとは、歯科医院で行うホワイトニングのことです。歯科医院でしか扱えない専用のホワイトニング剤と器具を用いて、資格を持った歯科医師または歯科衛生士が施術します。自宅で行うホームホワイトニングよりも高濃度ホワイトニング剤を用いるため、1回の施術で効果的に歯を白くできます。
○メリット
・1回の施術で効果を実感しやすい
・高濃度のホワイトニング剤を使用できる
・専門家に施術してもらえる
○デメリット
・ホームホワイトニングよりも色戻りしやすい
・お口の中の状態によって施術ができない場合がある
・奥歯は白くなりにくい
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングとは、自宅でできるホワイトニングのことです。歯の型を取ってホワイトニング用マウスピースを作り、その中にホワイトニング剤を入れて数時間装着し、歯を白くします。
○メリット
・自分のペースで歯を白くできる
・効果が持続しやすい
・色戻りしにくい
○デメリット
・効果を実感するまで2週間以上かかる
・1日2時間マウスピースを装着する必要がある
・歯がしみることがある
まとめ
歯が黄ばむ原因は、表面の汚れや詰め物・被せ物の変色、加齢によるものなどさまざまです。歯を白くするには、黄ばみの原因に合った方法で対処する必要があります。ご自身の歯が、何が原因で黄ばんでいるのかは、歯科医院で検査を受けることで知ることができます。歯の黄ばみでお悩みの方は、まずは歯科医院に相談してみましょう。