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ブログ/予防歯科

虫歯になるのはなぜ? 原因や予防法についてご紹介

毎日丁寧に歯を磨いていても、なぜ虫歯になるのでしょうか。虫歯になると歯を削る必要があるため、できれば虫歯になりたくないもの。ここでは、虫歯になる原因や予防法についてご紹介します。

 

虫歯とは

そもそも虫歯とは、歯垢に生息している虫歯菌(ミュータンス菌)が糖分を栄養にして酸を作り出し、その酸により歯の表面を溶かして穴があいてしまうことです。

お口の中では「脱灰(だっかい)」と「再石灰化(さいせっかいか)」が繰り返し行われています。脱灰とは、虫歯菌が食べ物に含まれる糖分を栄養源にして、エネルギーを作る過程で酸を作り出し、その酸によって歯の表面のエナメル質が溶けた状態のことです。

再石灰化とは、唾液に含まれるリンやカルシウムでエナメル質を修復する現象のことです。脱灰と再石灰化のバランスが崩れ、再石灰化が間に合わず脱灰が進んでしまうと虫歯になります。

 

虫歯の原因とは何か

虫歯は、歯の質・虫歯菌・糖分・時間の4つの要素が絡みあったときに発生すると言われています。これを「ニューブランの4つの輪」と言い、1970年に提唱された虫歯発生の考え方です。ここでは4つの要素についてご紹介します。

 

歯の質

歯はエナメル質・象牙質・セメント質からできています。エナメル質や象牙質の質によって虫歯になりやすいかどうかが左右されます。そのため、もともと歯の質が弱く、虫歯になりやすい、という方もいらっしゃいます。歯の質は、歯の形態など生まれ持った性質に加えて、生活環境・年齢などによって一人ひとり異なります。

 

虫歯菌

お口の中には約300種類の細菌が生息していると言われています。その中でも酸を作る能力が高く、歯垢を作りやすいのが虫歯菌と呼ばれている「ミュータンス菌」です。ミュータンス菌は飲食物に含まれている糖分を栄養に酸を作り出し、歯の成分であるリンやカルシウムを溶かします。

 

糖分

飲食物に含まれている糖分は、ミュータンス菌がそれを栄養にして歯垢をつくり、酸を出します。そのため、ジュースやケーキなど虫歯菌が好む糖分が多く含まれている食べ物をよく摂取する方は、虫歯になりやすいです。

 

時間

磨き残しが長時間お口の中に留まると、ミュータンス菌に栄養を与え続けている状態になり虫歯になるリスクは高まります。また、食後のお口の中は、脱灰しやすい酸性になります。歯磨きをすることでお口の中は中性に戻るため、食後になるべく早く歯磨きをすることで虫歯になる可能性を減らせます。

 

虫歯の予防法について

進行した虫歯は自然に治らないため、できれば虫歯にはなりたくないものです。ここでは虫歯予防につながる4つのポイントをご紹介します。

 

フロス・歯間ブラシ・タフトブラシを使用する

虫歯になりやすい場所は、歯と歯の間と歯と歯ぐきの境目です。歯ブラシだけではこれらの箇所の歯垢は落としきれません。フロス・歯間ブラシ・タフトブラシなどの補助清掃用具を歯ブラシと併用することで歯垢除去率は高まり、虫歯予防につながります。どの補助清掃用具が良いのかは一人ひとり異なるため、選び方や使い方は歯科医師または歯科衛生士に相談することをおすすめします。

 

フッ素入り歯磨き粉を活用する

フッ素は、歯の再石灰化を促進し、歯の質を強化する働きと、虫歯菌が作り出す酸を抑制する働きがあります。市販の歯磨き粉にはフッ素が配合(950ppm)されているものも多く、近年では高濃度のフッ素(1450ppm)が配合されている製品もあります。毎日活用することで虫歯予防効果を高めることが可能です。

 

甘いものを控える

甘いものを控えたり、飲み物を水やお茶にしたりするだけで虫歯予防につながります。なぜなら、ケーキやチョコレートなど糖分が多く含まれているものばかり食べたり、普段からジュースばかり飲んだりしていると、虫歯菌が活動的になるためです。なお、糖分が含まれている食べ物の中でもキャラメルやアメは、食べるのに時間がかかり、歯につきやすいため虫歯になるリスクが高まるので注意しましょう。

 

定期検診を受ける

歯科医院で定期検診を受けることも虫歯予防につながります。なぜなら、どんなに丁寧に歯磨きをしても、ご自身で歯垢を全て取り除くのは困難だからです。定期検診は、歯科医師または歯科衛生士によるプロのクリーニングを受けられることに加えて、お口の中の確認や正しい歯磨きの方法も教わることができます。お口の中の状態にもよりますが、3か月に1回を目安に定期検診を受けて歯の健康を維持しましょう。

 

まとめ

虫歯は、ミュータンス菌などの細菌が作り出す「酸」によって、歯のカルシウムが溶けて歯に穴があいてしまう細菌感染症です。虫歯になる原因は歯の質・細菌・糖分・時間の4つの要素が絡み合って発生します。虫歯予防のために、糖分が含まれている飲食物の摂取を控え、毎日丁寧な歯磨きを心がけましょう。しかし、歯磨きだけでは全ての汚れを落とせないため、3か月に1回を目安に歯科医院で歯のクリーニングを受けて、虫歯にならないようにしましょう。